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中田冠の官能小説

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処女とサイコパス
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家族の形が変わる日 - 家族の形が変わる日

「パパ、背中流してあげる。」

「は?急にどうした?」

バスタオルを巻いただけの娘が少し恥ずかしそうにしながらも元気よく風呂場に入ってきた。それを見て慌てて股間にタオルをかけた父親は、嬉しいような恥ずかしいような、どう振る舞ったものかと困った顔をして俯いてしまうのだった。

40歳のサラリーマン立花聡司と、その娘の美結16歳女子高生の2人で暮らす父子家庭。2LDKのマンションで何不自由なく暮らしてきたが、母がいないことを寂しく思うこともあった美結だが、そのぶん父親が愛情をかけてくれていることに感謝していて、母親がいないことで父親を責めたこともなかったし、反抗期らしいものすらなく素直で優しい子に育っていた。
2人は仲が良く、小学校を卒業するあたりまでは一緒にお風呂に入り、中学になってもまだ一緒に入ろうとする娘に、父親の方からそろそろ1人で入るようにしなさいと言い聞かせたほどだった。

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処女とサイコパス - 第三十九話:旅行6

先に寝たこともあって、一番早く目覚めたのは美咲だった。携帯で時間を確認して目覚めるのが早すぎたと思いながら、慎吾の方に視線を移す。寝顔を見ていると、いつもなら幸せな気持ちになるのに、昨夜のことが頭をよぎる。ザラついた気持ちを振り払うように、慎吾の布団の中に潜り込み、股間に手を伸ばしてしまう。気持ちが沈むと慎吾の身体を求めてしまう自分に心の中で苦笑いしながらも、弄っていると手の中でだんだん大きくなってくるのを感じると嬉しくなってしまう。

寝てても、大きくなるんだ。可愛い。

そんな風に思いながら寝顔を見ていると、ゆっくりとその目が開いた。

隣でゴソゴソされて眠りが浅くなってきているところに、次は股間に違和感。昨夜のこともあり、また由紀かと思ってゆっくり目を開くと、覗き込んでいる美咲の顔が飛び込んでくる。

「何してるんだ?」

「おはようございます。」

「いや、おはようございますじゃなくて。」

「これ、触ってるんです。寝てても大きくなるんですね。」

「触って、大きくして、どうするんだ?」

「入れて下さい。」

「なにを?」

「その。。これを。。。」

「これじゃ分からないだろ。」

「分かってるくせに。。意地悪です。。オチンチンを。。。」

目覚めたばかりで好きなようにされていた慎吾だったが、覚醒してくるにつれ、からかう余裕が出て来た。
初めは悪戯気分で余裕の笑みを浮かべていた美咲だったが、恥ずかしいことを言わされることになってしまってからは、顔がどんどん赤くなり、困ったような恥ずかしそうな表情へと変わっていく。

「どこに?」

「アソコに。」

「アソコじゃ分からないな。」

「うぅ。。。私のオマンコに入れて下さい。」

こいつは、本当に可愛い反応するな。

上体を起こすと、美咲の上に腕立ての格好で覆いかぶさる。慎吾が体勢を入れ替えても大切そうに持っていたモノを自分の大切な場所へと誘導すると、もう一方の手で下着をずらし、割れ目にあてがった。
これから愛撫を始めようとしていた慎吾は、先端に感じる水っぽいヌメっとした感触に驚く。

「美咲、いつの間にこんなに濡らしていたんだ?」

「すみません。慎吾さんのを触ってる時に、自分のもつい弄ってしまってました。」

「俺のを触りながらオナニーしてた訳か。こんなにエロい女になってるとはな。」

「慎吾さんのせいじゃないでぅぁあああ!。。んんん!。。。」

反論は頭が痺れるような快感によって遮られてしまう。突き上げられるたびに、圧迫感があるにも関わらず、それを上回る快感に襲われる。夢中で背中に腕を回し、しがみつくように抱きしめる。喘ぎ声を必死に堪えながら抱きついていたのだが、2人の身体の間に慎吾の手が入ってくると、邪魔をしないようにと気を遣ったのか、胸を揉んで貰えるとの期待からなのか、美咲本人も意識しないうちに自然と腕の力を弱め、2人の間に空間を作る。自由になった手は浴衣をはだけさせ、柔らかな膨らみの形を卑猥に歪め、コリっとした先端を指で器用に転がし始めた。
身体の内部から来る強い刺激とはまた違った快感が追加され、快感の波に溺れていくような錯覚を覚える美咲の耳に慎吾の声が聞こえてくる。

「しかし、こうして見ると、浴衣っていうのは大胆な服だな。脱がさなくても、ボタンを外さなくても、ただ胸元を左右に広げるだけでオッパイを揉めるし、脚元をはだけるだけで挿入までできてしまう。」

快感のせいではっきりしない頭に、慎吾の目に写っているであろう自分の淫らな姿が思い浮かんでくる。そのイメージのせいで気分的な興奮もプラスされ、絶頂に向けて加速していく。

「慎吾さん、早くイッて下さい。私、もう。。。はぁはぁ。。。私の中でイって下さい。孕ませて下さい。。。んん!。。。はぁはぁ。。んぁ。。んん。。。」

「ああ、出してやる。もうこっちも。。。」

「んん~~~!」

抱き締め合いながら、2人同時に絶頂を向かえているところに、突然、スーッ、バンッ!と、音を立てて、入口側の襖が勢い良く開かれた。その音にビクっとしながら2人が顔を向けると、驚きと、気まずさの入り交じる複雑な表情をした若女将が立ち尽くしていた。

処女とサイコパス - 第三十八話:旅行5

風呂場から部屋に戻ると、夕食を頼んでいた時間まであと僅かとなっていた。

「1時間近くも入ってたのか、こんなに長く風呂入ったの初めてだ。」

「眺めも良かったですし、それに、、、、もしちゃいましたし。」

「そうですよ。慎吾さんが所構わず発情するから。」

「あれだけ濡らしてたくせに、よく人のこと言えるもんだ。」

旅館に備え付けられていた浴衣をタンスから取り出しながらそんな話をして笑っていると、扉の外から女性の声が聞こえてきた。

「お食事、お持ちしました。」

恥ずかしい会話を聞かれたかなと気恥ずかしい雰囲気になり互いの顔を見合わせながら、慌てて浴衣を着て取り繕うように冷静な声で慎吾が返事をした。

「お願いします。」

返事をすると、若女将と仲居数人が料理を運び込んできた。豪華な料理が次々と座卓に並べられていく、3人で食べ切れるだろうか。と、思うほどに大きかった座卓が埋め尽くされていく。
並べ始められてすぐは美味しそう。と喜んでいた3人だったが、配膳が終わり、料理の説明も終えて仲居と若女将が部屋を出ていく頃には3人とも、あまりの量に圧倒されてしまっていた。

「凄いね。」

「凄いな。」

「食べ切れますかね。」

「まぁ、頂こうか。」

「いただきます。」

気を取り直して、食べ始めると、口々に

「うまい!」
「美味しい!」
「ん~、最高!」

絶賛しながら次々と箸を伸ばし、これ美味しいよ。これも美味しいよと、互いに勧めあいながら、食べ進めていく。みるみるうちに器は空になっていった。

「ふぅ~。旨かったぁ~。もう何も食べられない、動けない。さすが老舗旅館って味だったな。」

「美味しいからついつい食べちゃいましたが、凄い量でしたね。旅行終わったらダイエットしなきゃ。。。」

「食べきれないかと思った量だったのに、食べきっちゃいましたね。美味しかったけど、この後のダイエット大変そう。。。」

それぞれにいつもより膨らんだお腹をさすりながら、幸せそうな顔をしながらも、口々に苦しそうな声で呟くのだった。
しばらくして、食器を下げに若女将と仲居数人が来てくれた。テキパキと慣れた様子で下げていくのだが、ガシャーン!と大きな音に驚いて視線をやると、若そうな仲居が座布団に躓いたようで食器をぶちまけていた。

「何してるの!足元にも気を配りなさいと何度も言ってるでしょ!早く雑巾持ってきなさい!」

温和で上品な雰囲気の若女将が声を荒げて叱りつける様子の方が、仲居が食器をぶちまけたことよりも3人にとっては印象的だった。

「お客様、大変申し訳ございません。なにぶん新人なものでご容赦下さい。」

慎吾たちの方に向き直った若女将はさきほどの激高ぶりが嘘のように、上品な仕草で頭を下げ謝罪した。

「大丈夫ですから、頭を上げて下さい。」

恐縮したように美咲が答えると、それでも申し訳なさそうにもう一度頭を下げてから、散らかったものも片付け、その後布団も敷いて、さり際に若女将も仲居も全員そろって頭を下げてから部屋を出て行った。

「若女将って、見かけによらず厳しいんだね。ビックリしちゃった。」

「本当に、こけたぐらいであんなに怒られるなんて、仲居さんの仕事も大変だね。」

「老舗の旅館ともなると、従業員の質も高く維持するために、厳しくする必要もあるんだろうな。」

少し重い空気になったのを切り替えようと思ったのか、由紀が鞄からトランプを取り出した。

「気を取り直して、トランプでもしませんか?こんな時でもないとやらないですよね?」

「トランプなんて久しぶりだな。暇だしやろうか。」

「良いですね!私も久しぶりにやりたいです。修学旅行以来かも。」

ババ抜き、大富豪など、しばらくは楽しく遊んでいた3人も、旅行の疲れもあって欠伸が増えてきた。そしてついに、美咲がダウン。慎吾の隣で横になって寝息を立て始めた。

「美咲?寝てしまったか。朝早くから弁当作ってたみたいだしな。」

「ほんとだ。寝てしまいましたね。かなり歩きましたし。」

慎吾は隣で眠っている美咲を抱き上げ、布団の中に寝かせてやった。

「俺達もそろそろ寝るか。」

「そうですね。」

電気を消し、布団に入ると、慎吾はすぐにウトウトし始めた。頭の披露や精神的な披露は仕事で頻繁に感じるが、普段はあまり運動しない慎吾にとっては、長い距離を歩いたことによる肉体的な疲労感で眠くなるというのは久しぶりの感覚だった。心地良い微睡みの中に沈みかけたところで何かが布団の中に入ってくる気配がして、現実に引き戻された。面倒くさそうに目を開くと、艶っぽい表情をした由紀の顔が間近にあった。

「何してるんだ?」

「  して下さい。」

恥ずかしそうに小声で言いながら、慎吾の股間を弄り始める。

「あれだけ歩いたんだ。お前も疲れてるだろ?それに、今日はもう2回もしたじゃないか。」

「その2回とも、出すときは美咲の中だったじゃないですか。たまには私の中に出して下さい。」

由紀は自分の浴衣をはだけさせ、露になった胸元に慎吾の手を導き、慎吾の浴衣もはだけさせ、胸元にキスを降らせながら、パンツの中に手を突っ込み、まだ元気の無いモノを弄び始めた。

「まったく、美咲が隣で寝てるんだぞ。」

「こんな時ぐらい、私のこと見て下さい。」

美咲の方に首をひねる慎吾の頬に手を添えて、上を向かせると強引に唇を重ねた。

どうして私こんなことしてるんだろ。この人は、親友の彼氏で、私はたまに3Pの相手をするだけのスパイスなんだって自分に言い聞かせてきたのに。今回だけ、今回だけ許して美咲。

以前、夜這いをかけた日以来、3人で楽しむ頻度は増えたものの、いつも必ず最後は美咲の中で発射して、2人同時に絶頂して幸せそうにしているのを見せつけられていた由紀。3人での行為は楽しいし気持ち良いし、幸せそうにしている美咲を見るのも嬉しかった。しかし、その度に自分は真の意味で女として求められていないんだ。と、寂しい思いになることも事実だった。
旅先といういつもと違う環境が、ずっと押さえつけていた感情を開放してしまったのか、隣で眠る慎吾を見ていると抑えきれなくなり慎吾の布団の中に潜り込んでしまっていた由紀は、心の中で美咲に謝りながらも、慎吾を求めた。

「ムスコさんは私の中に入りたいみたいですよ。」

弄っていたモノがムクムクと大きくなってくるのを感じた由紀は悪戯っぽい笑みを浮かべて挑発的なセリフを言うと、慎吾のパンツを膝あたりまでずりさげ、股間の上に跨って、右手で勃起した肉棒を持ち、左手で自分の下着を横にずらして、すでに濡れ光る割れ目を露出してあてがった。

「そんなに弄られたら、誰だって生理現象で勃つだろ。んっ。。」

「ああっ。。。ん~。。。」

由紀に反論し終わるかどうかの瞬間、暖かなものに包まれ快感がかけあがった。由紀が思わず喘ぎ声を漏らし、慎吾の上に崩れ落ちる。

「はぁはぁ。。。入れただけで軽くイっちゃった。。。私の中でイかせてみせますから、少し待って下さい。」

力の入らなくなった身体を懸命に動かし、中に慎吾の肉棒の感触を感じながら抽送し始める。

ん?由紀?なにやってるの?え?慎吾さんとしてる?

由紀の喘ぎ声のせいか、動く気配のせいか、美咲が薄っすらと目を開いた。 が、見えた光景にビックリしてすぐに閉じた。

「んっ。。んっ。。いつも美咲の中にばっかり。今回だけは、私の中でイって下さい。女の幸せ感じさせて下さい。。。んっ。。んっ。。。」

そう言えば、いつも私の中に出してくれてる。私との赤ちゃんならできても良いって思ってくれてるからなのかな。由紀は、寂しい思いしてたのかな。私が起きてるって気づいたら止めてくれるのかな。でも、そうすると由紀がまた寂しい思いするよね。今回は由紀に譲ろう。気づかないフリして寝よう。これは夢、夢って思い込んで。。。

美咲が目を醒ましていることに気づくこともなく、由紀は快感に溺れそうになっていた。

「早くイって下さい。じゃないと、またイっちゃう。。。はぁはぁ。。。」

耳元で懇願しながら、懸命に腰を振る由紀。動くほどに自分が快感に耐えられなくなり、うまく動けないジレンマに陥っていた。

美咲の前では、こんな態度とったことないのに、寂しい思いしていたんだな。

美咲に悪いという気持ちもあったが、今は健気に求めてくる由紀を満足させてやりたいという気持ちの方が強くなってしまっていた。

「いくぞ。」

「え?んん!んっ。んっ。んっ。ん~。ダメっダメっ、イってるイっちゃってる。。。」

「中に出して欲しいんだろ?」

突然下から突き上げ始めた慎吾にしがみついて、快感に耐えながら、首を縦に振り、出して欲しい意思を必死に伝える。快感で意識が遠のく中、強く抱きしめられた直後、お腹の中に暖かいものが広がっていくのを感じた。

妊娠できない身体なのに、何やってるんだろ。それでも、この感覚はやっぱり幸せを感じる。中出しされる感覚もそうだけど、慎吾さんと一緒にイけるから、こんなに満たされるような気持ちになれるのかな。

「こんなことしてすみません。でも、嬉しかったです。ありがとうございました。」

気にするなと伝える代わりに、頭をくしゃくしゃっと撫でた。
しばらく慎吾の上で快感の余韻に浸っていた由紀だったが、朝になって美咲に目撃されるのを避けたかったのか、自分の布団へと戻っていった。

あっ、慎吾さんのが溢れてきてる。下着が濡れて気持ち悪いのに、嬉しくも思ってしまうなんて変なの。美咲、ごめんね。慎吾さんは美咲のものだって分かってるのに、こんなことをしてしまう弱い私を許して。幸福感と罪悪感に心を揺らしながら眠りについた。

2人が険悪になったら、俺のせいになるんだろうな。俺にはこんな心配する資格もないか。
そう言えば、1人で寝るのは久しぶりだな。これが普通のはずなのに、ずっと隣に美咲が居ることに慣れてしまうと、少し寂しい感じがするものなんだな。美咲が今の関係に嫌気がさして離れていったら、耐えられるんだろうか。美咲と出会うまではこれが当たり前だったはずなのに。

美咲の寝顔を見ながら色々と考え始めてしまったが、疲労のおかげで、すぐに眠りにつけたのだった。

処女とサイコパス - 第三十七話:旅行4

旅館の人から勧められた紅葉スポットに向かう3人。車道から細い道へと入ると、舗装されていない土ものへと変わった。周囲は色づいた木々が並び、少し離れた所からは小川が流れる音が、風が吹くと草木が擦れる音が耳に心地よく届く。

「気持ち良いですね。」

「ああ。散歩に出て良かったな。」

「本当ですね。景色も良いし空気も美味しいし。」

「美味しいといえば、昼まだだったな。」

「あ、お弁当持ってきてますよ。」

「さすが美咲、気が利くね。」

「そうだな。弁当広げられる場所があったらそこで食べるか。」

「はい。」

しばらく歩くが景色は変わり映えせず細い道が続く。言葉数も少なくなり、足取りも重くなってくる。

「広い場所無いですね。」

「教えてくれた紅葉スポットらしいところも無いし。」

「分岐らしい道も無かったし、間違ってはいないと思うんだが。」

疲れのせいもあって悲観的な言葉が多くなってさらに数分歩いただろうか、突然目の前が開けた。

「おお!」
「綺麗!」
「素敵!」

目の前に広がる絶景を見た瞬間、3人の口から感嘆の言葉が漏れ出た。
手前に草原、その奥には澄んだ湖、左右にはモミジを主とした綺麗に色づいた木々が並び、湖の先には赤に、オレンジに、緑、絵の具をぶちまけたような様々な色が無秩序にしかし美しく散りばめられた山並みが広がっていた。
これほどの絶景なのに、観光客がまばらなのはかなり歩く必要があるおかげなのかもしれない。ただ、一眼レフの本格的なカメラを持っている人が相当数居ることから撮影スポットになっているようだ。
人の居る場所から少し離れた所でシートを広げ、弁当を食べ始めた3人。

「こうやって外で、特に景色の良い所で食べる弁当は、どうしてこうも旨いんだろな。」

「それ分かります。運動会とか遠足とか、外で食べると美味しいですよね。」

「うんうん。そういうのあるね。美咲の作ったものは普段から美味しいから余計だね。」

舌鼓を打ちながら食べ進める3人、多いんじゃないかと思うぐらいの量があったお弁当は、みるみるうちに平らげられた。
食べ終えた慎吾は、美咲の太ももを枕にして景色を眺めているとウトウトとし始めた。

「慎吾さん慎吾さん。あれ見て下さい。」

「ん?」

気持ちよく寝てるところを起こされて不機嫌そうに目を開けると、美咲が覗き込みながら湖の方を指差していた。

「おお!凄い。。。」

寝起きのダルい身体を起こして指差された方を見てみると、風が止んだことで湖面の波が消えて平らになり、鏡のように向こうの山を上下逆転して映し出していた。到着したときも絶景だったが、なんとも神秘的で格段に美しいものとなっていた。
時間も忘れて見とれていた3人だったが、日が暮れてから来た道を帰るのは大変だと思い至って、夕日に照らされ趣の違う絶景へと移り変わる様子に後ろ髪を引かれつつ旅館に戻るのだった。日没ギリギリで旅館に到着し、部屋でお茶を飲みながら見てきた絶景の話に花が咲いていた。

「凄く綺麗でしたねぇ。」

「あんな綺麗な景色、初めて見ました。」

「あれを見られただけでも今回の旅行をここにした価値あったな。夕食頼んだ時間まで、しばらくあるな。部屋に温泉ついてるって言ってたし、入ってみるか。」

「そうですね。ご飯前にさっぱりしましょう。」

「部屋に温泉ってどんななんだろ。」

脱衣所で服を脱いで、すりガラスのドアを開けると、内風呂とは思えない立派な露天風呂が目に飛び込む。バルコニーのようになっていて、3人で入っても余るほど大きな檜の湯船があり、低めの竹垣の向こうには下に小川が流れ、その奥には灯籠でライトアップされた色づいたモミジ、見上げるとまだ暗くなりきっていない空に数個の星が輝き始めていた。
かけ湯だけして温泉に浸かった3人は、気持ちよさそうに溜息をつきながら、贅沢な眺めに見とれた。

「部屋に付いてる温泉とは思えませんね。」

「ほんと、学生がこんな贅沢して良いのかな。」

「綺麗な景色見ながら、ちょうど良い湯加減の温泉に浸かり、右と左に若い美女と混浴。こんな贅沢は初めてだな。」

そう言いながら、美咲と由紀の背中から腕を回して、湯の中で柔らかな胸の膨らみを揉み始めた。

「あん」
「やん」

「もう、ほんと好きですね。王様気分ですか?」

「私のオッパイは慎吾さんのものですから、触って頂けて光栄です。」

「美咲まで王様扱いしちゃうの?」

「うむ。くるしゅうない。」

「はははははははは。」

笑いあっていた3人だったが、美咲と由紀は負けじと、何が勝ち負けなのかは分からないが。慎吾の股間のものを弄り始めた。綺麗な景色を見ながら、暖かなお湯に癒やされながら、お互いに快感を与え合いながら、興奮を高めながら、なんとも心地の良い時間が流れていく。
しばらくすると、興奮のせいもあってか、のぼせそうになった慎吾は湯船から出て、腰よりも少し高いところまである竹垣に捕まって小川を眺める。

「覗かれませんか?」

「人が入ってくるような場所じゃないし、大丈夫だろ。」

それを聞いて、美咲と由紀も慎吾に並んで、火照った身体を冷ましながら景色を楽しむ。

「慎吾さん、こんな所でダメですよ。」

「そうですよ。こんな外同然の場所でなんて。」

お尻を揉み始めた慎吾に抗議する2人に構わず、手はどんどん卑猥な動きになっていく、ついには割れ目に沿って恥部へと進んでいく。

「なんだ、ここはヌルヌルじゃないか。期待してたんだろ?」

「だって、あんなにオッパイ揉まれちゃったら。」

「慎吾さんだって、ずっと勃ちっぱなしじゃないですか。」

「2人のは濡れてて、俺のは勃ってる。だったら、やることは1つだよな。」

「ああん。。。」

勃ちっぱなしだと言い返した由紀の膣穴にずぷり。なんの抵抗もなく入ったその中は熱いぐらいで、濡れた肌に当たる秋の夜風のひんやりとした感覚との差が肉棒だけ包まれていることを際立たせる。

「青姦みたいで、こういうのも良いな。」

「あっ、あっ、あっ。。。」

良くなんてないと言いたいところだけど、開放的な場所でのエッチに興奮して気持ち良くなってしまってるかも。。

「美咲、そんな物欲しそうな顔をするな。ほら、こっちにお尻突き出せ。」

「はい、お願いします。」

そんな顔してたのかと恥ずかしくなりながらも、言われた通りにお尻を突き出す。由紀から抜いたばかりで、湯気でも出そうな肉棒を期待でヒクつかせる美咲の膣穴に突っ込んだ。

「あああ!。。。あっ、あっ、あっ、」

こんな場所なのに、物欲しそうな顔して、挿入れてもらって感じて喜んじゃってる。。。

何度か腰を振っては、挿入れる膣穴を入れ替えて2人を交互に責めたてる。

「ああ!。。。慎吾さんのおチンポ良い!。。。イクっ。。イっちゃう。。。あっ、あっ、あっ。。。」

また中に出してもらえないままイっちゃう。。。たまには私に出してくれても良いのに。。。もうダメ。。我慢できない。。。

「ああああ!。。。はぁはぁはぁ。。。」

抜くと息を乱しながらしゃがみ込んだ由紀を横目に、美咲の腰を掴んで挿入した。慎吾の方も限界がせまってきていた。

「私も、ご主人様のオチンチンでイっちゃいます。。はぁはぁ。。。あっ、あっ、あっ。。。」

「さぁ、出すぞ。」

「はい、来て下さい。私の中に~。。あっ、あっ、あっ。。。あああああ!。。。はぁはぁはぁ。。。」

夜空の下、開放的な場所での3Pを堪能し絶頂した3人、興奮とお湯で火照っていた身体もさすがに冷えてきて、お湯に浸かり直し、冷えた身体を温め直してから部屋へと戻るのだった。

処女とサイコパス - 第三十六話:旅行3

目的の駅に降り立った3人が、周囲を見渡すと、有名な観光地なのか乗客の半数ほどが降りたようで、人波が改札へと向かって行くのが見える。都会とは違う澄んだ空気で清々しい印象もあるが、風が冷たく感じた。暖房の利いた車内との差が大きかったのもあったし、美咲と由紀にとってはノーパンで下半身がスースーするのも大きな原因だったかもしれない。慌ててコートを着込むと、人の流れの後ろを少し距離を置いて歩き始めた。
慎吾の腕にしがみつくようにして歩く2人は、恥ずかしそうに何か言いたそうな表情で見上げている。それに気づいて疑問を口にする。

「2人共、いったい、どうしたんだ?」

口籠っていた2人だったが、まず由紀から口を開いた。

「。。。欲しいです。。。慎吾さんのオチンチンでイかせて欲しいです。もう我慢できない。意地悪しないで下さい。」

「由紀ずるい。ご主人様、私も突いて欲しいです。ずっとイけそうでイけなくて、奥の方が疼きっぱなしで我慢出来ません。」

「旅館まで我慢できないのか?」
「できません。」

呆れたような声で尋ねた慎吾の言葉に被せるようにして、2人同時に声を揃えて答えた。

「まったく、しょうがないヤツらだな。」

「しょうがないって、こんなにしたの慎吾さんなんですから。ねぇ、美咲。」

「そうですよ。責任取って下さい。」

「そんな事いうなら、夜までおあずけにするぞ。」

「ああ。。ごめんなさい。エッチな私が悪いんです。おあずけなんて言わないで下さい。」

「夜までなんて我慢できないです。慎吾さんのせいにしてごめんなさい。」

「分かったから、そんな泣きそうな顔をするな。」

人波は改札を出ていくなか、3人は多目的トイレに入っていった。トイレの中に入り施錠した途端に、美咲と由紀は我先にと慎吾の前にしゃがみ込み、ベルトを外し、ズボンをずり下し、パンツをずり下ろす。露わになった勃起していない肉棒に手を伸ばし、顔を近づけ額がぶつかりそうなりながら、ペロペロと舐め始めた。競うように交互に咥え込んでジュブジュブと音を立てながら口で扱いていると、徐々に大きく硬さを増してくる。挿入できるぐらい勃起してきた肉棒を見て目を輝かせると、2人揃って立ち上がり、壁に手をついてお尻を突き出した。
スカートを自ら捲り上げてお尻丸出しで先におねだりしたのは由紀だった。

「早く挿入れて下さい。」

遠慮したのか恥ずかしさが邪魔をしたのか、美咲が躊躇している間に先を越された形になってしまった。
仕方がないなという表情で、由紀の腰を掴んだ慎吾は、太ももまで垂れ落ちるほど濡れそぼっているオマンコの入り口にあてがい、一気に腰を突き出した。

「ああああああ!。。。はぁはぁはぁ。。。もっと激しく突いて下さい。。。」

ずっと声を我慢していた反動なのか、大きな喘ぎ声を上げて、念願のオチンチンが入って来たことに歓喜しながら、もっとと、腰をくねらせる。

「おいおい、ここは駅のトイレだぞ。あまり大きな声を出すな。」

呆れながら注意してから、腰をゆっくりと前後に動かし始める。

「ごめんなさい。あまりに気持ちよくて。。あ!。。あ!。。あ!。。。んん!。。。」

また喘ぎ声が出始めて慌てて手で口を塞いで声を我慢しながら悶える。腰の速度が段々とあがってくると、すぐに絶頂が迫ってくる。

「ん!。ん!。ん!。イク。。イっちゃう。。。んんんんんんん!。。。はぁはぁはぁ。。。」

1時間近く視線に晒されながら快感を与え続けられていたのもあって、挿入から絶頂まではすぐだった。慎吾が離れると自分で立っていられないのか、その場にしゃがみこんでしまう。

「ご主人様、私も。。。」

恥ずかしそうにスカートをめくりあげておねだりする美咲の腰を掴むと、こちらもすでに濡れそぼっているオマンコの入り口にあてがってすぐに腰を突き出した。

「んんんんん!」

挿入れられただけでイっちゃいそう。。でも、もっと突いて欲しい。。ご主人様が射精してくれるまで耐えなきゃ。。。

由紀が注意されていたのを見ていたからか、始めから手で口を塞いでいたおかげで大きな声は出さずに済んだものの。待ち焦がれた快感ということもあって、一突きごとにイってしまいそうになる。

「ん!。ん!。ん!。ご主人様、私もう。。限界です。。イっちゃいそうです。。早く出して下さい。。。中に下さい。。。」

壁に手をついたまま、首だけ振り向いて、とろけた表情で懇願する。

「ああ、美咲、出すぞ。」

電車内で弄っていた時から、興奮していたのは慎吾も同じで、由紀に挿入した時からすでに高まる射精感を耐えるのに必死だった。もう限界だった所に美咲の出して下さいの言葉と、膣内の締め付けを合図に、尻肉に強く打ち付け、一番奥まで突き上げて解き放った。

「ああああ!。。。奥にきたぁぁ。。。」

快感でビクン、ビクンと痙攣しながら美咲を抱き締め、残った精液も全て出しきってから抜き去った。支えを失って崩れ落ちるようにしゃがみこんだ美咲の秘部からは白濁のドロっとしたモノがトイレの床にこぼれ落ちた。

しばらくは余韻に浸っていた3人だったが、このままで居るわけにもいかず身支度を開始する。緩慢な動きの2人を他所にさっさとズボンを履き終えた慎吾が、思い出したように、ジャケットのポケットから、下着を手に取った。

「どっちがどっちのだ?」

ヒラヒラと広げて揺らすと、トイレットペーパーで自分の股間を拭いていた2人が、恥ずかしそうに慌てて奪い取る。

こっそり返してくれれば良いのにと、不満に思いながら、濡れてしまっていた所を拭くのを再開した2人に言っているのか1人言なのか分からないボソっとした声が。

「そう言えば、旅館の人が駅まで迎えに来てくれることになっていたんだった。」

「え?そんなこと早く言って下さいよ。」

「そうですよ。待たせてしまったら申し訳ないのに。」

「美女2人に切なそうにおねだりされたら応えないわけにいかないだろ。」

抗議しながら、焦った表情で慌てて下着を履き始めた美咲と由紀と対照的に、笑いながらからかうように返した慎吾。
慌ただしくトイレから飛び出すと、ロータリーがある方へと足早に、向かった。ロータリーに到着すると、すでに人の姿はまばらで、そこにポツンとマイクロバスが1台。その前に50代ぐらいの男性がキョロキョロとしているのが見えた。あちらも気づいたようで、こちらに向かって頭を下げる。3人も軽く会釈して小走りで近づく。

「すみません。待たせてしまいましたか?この2人がトイレに行きたいというもので。」

顔を真っ赤にしながら、両サイドから軽く肘で突いて、恥ずかしい事を言わないでと無言の抗議をしながら苦笑いで誤魔化す美咲と由紀。

「いえいえ、ようこそお越しくださいました。旅館まで案内させて頂く鈴木と申します。さ、乗って下さい。」

待たされたことなどまったく気にしていない様子の鈴木は柔らかな笑顔で挨拶すると、車のドアを開けた。
3人が乗り込むと、車は街を離れ山道へと進んでいく。

「あんなこと言わなくても良いじゃないですか。」

「そうですよ。恥ずかしいじゃないですか。」

「あんなことって、トイレに行きたいって話か?なら、2人がオチンチン欲しいって言うから満足させていました。って、正直に言った方が良かったか?」

小声でヒソヒソと抗議する2人をからかう慎吾。トイレでのことを思い出したのか、顔を真っ赤にして恥ずかしそうに俯いて何も言い返せない2人、そんな所に運転席から声が。

「お客さん達、良い時に来られましたね。紅葉もちょうど見頃ですよ。」

「それは楽しみですね。道中も木々が色づいてましたし。なぁ。」

「はい、とても楽しみです。」

「うん。綺麗ですねぇ。」

私達には意地悪なことするのに、他の人には丁寧に印象の良い話し方するんだ。顔を真っ赤にしていた2人は、そんなことを内心で思いながら、車外に目を向けるのだった。
景色を楽しんでいると、風情のある木造の立派な建物が目に入ってきた。車はその玄関先で停車した。ドアが開かれ、降りてみると、若女将と仲居だろうか3人の女性が出迎えに出てきていた。

「ようこそいらっしゃいました。藤本様でいらっしゃいますね。お部屋へご案内致します。」

仲居2人が荷物を持つと、若女将が先頭になって歩き始めた。

「こちらでございます。」

案内された部屋の扉が開くと、葦草の良い香りがふわっと広がり、視線の先には広くて豪華な雰囲気の和室。その奥には色づいた渓谷が広がっていた。

「すごーい」

誰に言うでもなく、美咲と由紀の口から感嘆がこぼれ出た。
仲居2人は荷物を置くと一礼して部屋を後にする。若女将は、お茶を淹れますねと、断ってから、手慣れた様子でお茶を淹れ始めた。
歳は30前後だろうか、長い髪を後ろで束ね、和服の似合う気品漂う美人だとお茶を淹れるだけでも絵になる。豪華な部屋に相応しい重厚そうな座卓にお茶を並べ終えると、少し引いて座り直し、三つ指を付いた。

「本日は遠方よりお越し下さいましてありがとうございます。当旅館の若女将、水野恵理子と申します。ご滞在の間は私がお客様方のお世話をさせて頂きますので、よろしくお願い致します。」

「これはご丁寧に、こちらこそ宜しくお願いします。」

「宜しくお願いします。」
「宜しくお願いします。」

水野恵理子と名乗った若女将は挨拶を済ますと、深々と下げていた頭を上げて、旅館の説明を始めた。

「この部屋には内風呂がございまして、渓谷を眺めながら入れる露天風呂となっております。こちらは24時間入浴可能ですが、大浴場をご利用の場合は朝5時から夜12時までとなっておりますので、ご注意下さい。夕食は16時から20時の間でご都合の良い時間に部屋まで運ばせて頂きますが、何時頃が宜しいでしょうか?」

「いつもぐらいで良いか? では、19時ぐらいにお願いできますか。」

「承りました。 ところで、珍しい組み合わせですが、妹さんですか?」

「いえ、親戚の子の面倒を見るように頼まれてしまいまして。」

「そうでしたか、不躾な質問失礼致しました。ごゆっくりおくつろぎ下さいませ。」

若女将が部屋を出ると、これまで大人しかった2人が急に

「へぇ、私達って親戚の子ですか。さっきの人、美人でしたもんね。」

「慎吾さんって、ああいう大人っぽい綺麗な人が好みなんですね。」

私みたいな子供っぽい女より、歳も近くて大人の魅力があるさっきの人みたいな女性が良いに決まってるよね。。。

「はぁ。。。仕方ないだろ。便宜上あんな風に言うしかないじゃないか。1人は彼女で、1人は金を貸す代わりに3Pの相手してもらってます。なんて言えないんだから。」

拗ねたような顔をする2人に、溜息をつきながら言い訳をする慎吾だったが、収まらないのか由紀がさらに言葉を続けた。

「そうですけど、あの人も私達の関係聞くなんて、慎吾さんのことが好みで、恋人じゃないか確かめたのかも知れないですよ。」

彼女って私のことだよね?慎吾さんが彼女って言ってくれた。嬉しい。

年下過ぎるのではないかと、普段から不安に思っていた美咲は、若女将への親戚発言で、不安は当たっていたのかと寂しい思いをしていたのだが、その後の恋人発言で一転して嬉しそうに表情を綻ばせてしまっていた。

「美咲も何か言ってやりなよ。ってどうして嬉しそうな顔してるの?」

「え?嬉しそうな顔なんて、別に。」

「珍しい構成の3人組だから、訳ありのややこしい客じゃないかって探りを入れてきただけだろ。 まったくくだらないこと言ってないで、紅葉も見頃だって言ってたし、近くを散策しないか?」

「そうですよね。せっかくの旅行なんだし。紅葉見に行こうよ、由紀。」

「うん。まぁ、そうだね。。。」

慎吾をからかう材料ができたと面白がっていた気持ち半分、嫉妬に似たモヤモヤとした気持ち半分だった由紀も旅行の楽しい気分を壊すのは本望ではないのもあって、3人連れ立って散歩へ繰り出すのだった。

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